かつて深層学習を用いたシステムの実装は限られた研究者の専門領域でした。しかし、現在ではアクセス可能な様々なデータを基盤とする生成AIが多くのサービス、システムで使用されています。一方で、ソースであるデータと生成されらデータの関係、オーナーシップが古くて新しい複雑な問題を提起しています。
生成AIの登場により、データの来歴(プロベナンス)や権利関係は従来以上に不透明となり、学習データ、生成物、モデルそのものの権利帰属や利用範囲をどのように整理すべきか。また、セキュリティにおいても、攻撃に生成AIが積極的に活用されるなど、脅威の前提は大きく変わりつつあります。これまで主に「コード」や「人」を中心に考えられてきた脅威モデルは、生成AIの普及によって、「データ」や人ではない主体(non-human identities、AIエージェント)を含むものへと拡張されています。学習データの汚染、偽情報、偽情報による社会リスクなども大きな問題となっています。
本シンポジウムでは、生成AIを取り巻く知的財産の構造がどのように変化しているのか、そしてデータそのものがどのようにセキュリティ上の脅威となり得るのかを、技術的背景と具体的な事例を交えながら解説します。
主催:一般社団法人 AIデータ活用コンソーシアム
日時:2026年6月5日(金)13:30 ~ 18:00
後援:一般社団法人 日本知財学会
場所:東京ミッドタウン八重洲カンファレンス
プログラム
| 「創造者なき創造の時代 ― AIと知財のはざまで揺らぐ知のオーナーシップ」 講師 東京科学大学 副学長 渡部 俊也 | |
| 「生成AIでビジネスの何が変わるのか」 講師 元経済産業省 商務情報政策局長 西山 圭太 | |
| 「生成AIによる高度化する脅威の現状」(案) 講師 富士通株式会社 データ&セキュリティ研究所、所長 今井 悟史 | |
| 「生成AIと特許制度」 講師 TMI総合法律事務所 パートナー 阿部 豊隆 | |
| 「AI開発・活用に関する法規制の全体像」 講師 TMI総合法律事務所 アソシエイト(弁護士) 榊原 颯子 | |
パネルディスカッション
司会
東京科学大学 副学長 渡部 俊也
パネラー
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1984年東京工業大学無機材料工学専攻修士課程修了、1994年同大学無機材料工学専攻博士課程修了(工学博士)。民間企業を経て1998年東京大学先端科学技術研究センター情報機能材料客員教授。2001年より同センター教授、2021年現在、東京大学執行役・副学長、未来ビジョン研究センター教授(副センター長)、産学協創推進本部本部長、工学系研究科技術経営戦略学専攻教授(兼)、一般社団法人日本知財学会理事(会長)、研究・イノベーション学会会員、内閣府知的財産戦略本部構想委員会座長 経済産業省産業構造審議会産業技術環境分科会研究開発・評価小委員会委員、経済産業省国立研究開発法人審議会委員(NEDO部会長)・経済産業省産業構造審議会 産業技術環境分科会評価小委員会委員・文部科学省産業連携・地域支援部会臨時委員、大学等における産学官連携リスクマネジメント検討委員会座長などを兼ねる。
通商産業省(現経済産業省)入省後、株式会社産業革新機構専務執行役員、経済産業省大臣官房審議官(経済産業政策局担当)、東京電力ホールディングス株式会社取締役・執行役、経済産業省商務情報政策局長を経て2020年7月退官。東京大学未来ビジョン研究センター客員教授。
東京大学法学部卒、オックスフォード大学(哲学・政治学・経済学コース)卒。
2004年富士通研究所へ入社以来、次世代ネットワークの研究開発に従事。2020年Uvance Core Technology本部にてブロックチェーンやWeb3技術を活用した商用サービス開発を担務。2023年にデータ&セキュリティ研究所所長に就任、2026年よりセキュリティサイエンス研究所所長として、偽情報対策やAIトラスト/セキュリティ、デジタルツインによるリスク分析などサイバーフィジカルの新領域セキュリティの研究開発に従事。博士(情報科学)、静岡大学客員教授。
国内外における特許出願権利化、ライセンスや特許売買等のトランザクションや侵害訴訟、包括的な知財戦略支援等に従事。1997年より国内大手特許法律事務所にて国内外の特許案件に携わった後、2004年、ワシントンDC地区のオリフ法律事務所にて米国特許実務に従事。2007年、米マイクロソフト本社知的財産部に転職。2011年、日本マイクロソフトの知的財産部長兼アジア地区特許ディレクターに就任し、ビジネスに即した知的財産活動を推進。2014年よりTMI総合法律事務所勤務。
16年九州大学法学部卒業、18年中央大学法科大学院修了、20年弁護士登録。データ利活用における個人情報保護法・各国データ保護法対応、情報セキュリティインシデント対応を中心としたデータ・プライバシー領域、M&A・ベンチャー企業支援などのコーポレート・ガバナンス領域、システム/アプリ開発・AIを中心としたIT法務・紛争を主に取扱う。
著書に『Cookieポリシー作成のポイント』(共著、中央経済社、2024年)、『データ利活用のビジネスと法務』(共著、中央経済社、2024年)、 『個人情報管理ハンドブック〔第5版〕』(共著、商事法務、2023年)など。